2016年3月28日

ソウル帰り②

24日:ホテルの地下にキッチンがあり、そこで簡単なセルフ朝食があるというので降りてみる。するとアジアンな女性が数名食事をしておったのだが、中に一人トランクス姿のおっさんが混ざっており、ああ、女性的なホテルだが男も泊まってるのか中々ええ感じのおっさんだな思いつつオレンジジュスを飲んだ。おっさんは連れの女性とパンを食いながら話しておったのだが、聞こえて来た声は女だった。え!お女なの。トランクスではなく薄手の短パン穿いたおばちゃんだった。
ワークショップ始まるまで時間があったのでその辺を散歩。ハングル文字で溢れる街並みを堪能。昼飯は字が読めないので(注文できない)コンビニでカップ麺&海苔巻き購入。ラーメンだと思うたらうどんだった。キッチンで一人寂しく食事しておるとニコニコした男性スタッフが「キムチクウカ!」的な事を言うてきたのでもらう。彼はタッパを取り出しハサミでキムチを切り小皿に出してくれた。「マタクイタクナタライツデモイウテネ!」的なことを言うて消えて行った。その後うんこしたが当然お尻が痛かった。
ソンギョンビルとはべつの場所にてワークショップ開始。私はワークショップてのが初めてて何をどうするのか分からんかったが、生徒にテーマを与えてそれを描いてもらい、最後に仕上がった絵を見ながらディスカッションする、ということで、私は彼らに「ばけもの」「かわいいもの」「食い物」を画面の中に入れネガティブなストーリーを付けてください、と指示した。ソンギョンは「ジャアトハヨロシク」言うて教室を出て行こうとするので「え?ちょっと」「キョウハアナタガセンセイ、ミンナアナタノセイト」言うて出て行った。え~、生徒は描くという作業があるのでいいが私はその間することが無いのでどうしよかな思うておったら通訳のボラが「セイトがカイテルノミナガラアドバイスシマショウ」言うので仕方なくうろうろ。一通り回るとまたすることが無くなる。あと3時間もどうしよか、思いつつボラと雑談。「ソンギョン先生は優しい人だけど絵に関してはとても厳しい&ミステリアス」「市場先生は昨日、絵は自由に好きなように描いてよし、言うてたけどソンギョン先生は基礎やテーマをしかり考えて描きなさいと言う。真逆なので吃驚した」「チマチョゴリ!ははは、違いますよハンボって言うんですよ。チマはスカート、チョゴリは上着という意味です」「わたしはいろんな事を忘れます」等ボラのお話し聞かせてもろた。マルキド夫婦が15:30に遊び来るいうてたが来なかった。17:00にその日の作業終わりほとんど俺は何もせぬまま教室を後にした。もしかしてビルにマルキドがいるかな思うて寄ったがいなかった。どうしたんだろ?
夕飯はホテル近所の人気の定食屋(タクシー運ちゃんが集まる)行こう思い、ボラに「牛定食」「豚定食」と紙にハングルで書いてもろた。これを見せれば一人で出来るもん。
が、微妙に胃がモヤモヤしておったので今回はコンビニ弁当にした。キティ部屋で寝転んでおるとスタッフが戸を叩く。携帯を渡され、出るとマルキドだった。「これから会いませんか?」「いま6時半だけど、3時半に来るんじゃなかったの?」「韓国では予定はあくまで予定ですから」「うがうが」「2時間後ぐらいに行きますから遊びましょう!」というて切れた。その後弁当&100円マッコリ飲んでまた横になってたら寝てしまいマルキドが来たけど今日はやっぱ休む、てことで帰ってもろた。寝起きの頭でボ~っとしてシャワを浴びる。お湯が熱くなったり冷たくなったり、ううう、また反日が始まった!きっとあのニコニコ顔のスタッフがボイラー室で操作してるんだ、う~~~
で、貧乏についての文庫本読みつつ就寝。

25日:ワークショップだけじゃあまりにも不憫と思うてかボラが南大門というアメ横みたいな小さな店がひしめき合うエリアに連れてってくれた。かなりごちゃごちゃしてて気に入った。

歩くと日本人だと分かるようで客引きの兄ちゃんが「シヤチョシヤチョ」など声をかけて来る。同じところぐるぐる回っておったら「アニキアニキ、3回目!」言われボラと笑うた。中でも一番良かったのは「アニキアニキ、ブランドノトケイカバンアルヨ、ニセモノダケド」「アニキアニキ、トケイトケイ、カンペキナニセモノ!」結局にせものじゃねえか笑!で最終的に素敵ぬいぐるみを5,6個これほんとに欲しいのかな思いつつ購入。おばちゃんばかりで運営してる食堂で石焼ビビンパ食う。ここの感想ももちろん「美味い!」ではなく「悪くない」だった。ひしめきあう路上店の近くに妙な服を見たオヤジがマイク片手に何かを訴えておったのでICレコダ向ける。政治的なことを叫ぶおさんがいるのはどの国も一緒だな思うてボラに訊くと「クツのセンデンです」だって。
で、ホンデに戻りワークショップの続き&総評。50人近い作品を壁に貼り、ひとつひとつ批評していくのはしんどかったが、なんとかなった。2時間近くよう喋ったな。それより立ちぱなしでふくらはぎ痛い。

で、生徒にストーリーを説明してもろたりもしたのだが、もうね、凄い無茶苦茶なのが多くて感動した。内容は忘れたが、どうしたらそんなストーリ考えられるんだ、という衝撃。あまり自由に絵を描いたりストーリ考えたりといったことが少ないらしく、そこに自由という題材を与えられたものだからほんとの意味で自由度が高くて。バネが太いので縮んで跳ねる馬力がすごい。つうことでワークショップも終え、片付けしてたら美人の子が携帯持って俺に近づいてきた。ん?一緒に写真撮りたいてか、いいよいいよ、びろ~ん(鼻の下)、するとボラが「この絵の名前なんですか?と訊いてます」携帯画面見ると昨日のワークショップで紹介した「九相図」だった。あは、あははは、ははは…。
夜はマルキド夫婦&3歳の息子Rと韓国の中華料理を食いに。Rは俺を指さして韓国語を呟いたので何て言ったのか訊くと「おじいさん」だって。とほほ。韓国の中華は基本的に3種しかなくて、ていうか沢山メニュあるけど結局みんなその3種しか頼まないんですよ、とのことで、炒飯、ジャジャ麺、ちゃんぽん、を注文。味はもちろん「ワ・ル・ク・ナイ!」中華屋出て屋台がひしめきあってる何とか市場へ車移動。そこはでかいアーケードのようになっておりそこに無数の屋台がずらずらっと並んでおった。大体おばちゃんが屋台を切り盛りしており、メニュはどこも似たり寄ったりでトンソクや腸詰、トッポギなど。

で、しばらくその賑わいを堪能すべくうろうろ。そこで少し気になったのだが、アーケードの上の方に無数の万国旗がぶら下げてあるのだが、ななんと、日の丸だけが無いじゃねえか!出た反日!とここまで徹底してると嬉しくなる。と思いきや端っこのほうにちいさく日の丸が一枚揺れておった。マルキドが「あれ取り忘れたんじゃないですか」と言うた。どこも同じようだったので誰も客がいないおばちゃんの屋台へ座り、マッコリ、トンソク、腸詰、など注文。トンソクどっさり出されて困った。風情だと思うて注文したがゴム食うてるみたい。食いきれないのでビニールに包んでもらいそこを出て結局食いやすい唐揚げを買うて皆で食うた。Rもむしゃむしゃ食うておったが胡椒が後から効いてきたようで「ひぃ~ん」と言いながらも次の一切れをねだった。Rはとても可愛いのもあってか飲んだ兄ちゃん二人に「カワイイカワイイ」と頭なでられたりして、挙句の果てに20000ウォン(約2千円)ほど金を貰ってた。韓国では時々こういうことがあるらしい。可愛いていうだけで知らぬ他人が小遣いくれる。すごいね
ホテルに向かう途中、娼婦街などを通り隠し撮り。

部屋でトンソクの残り食いながらまっこり。トンソクうまくないが何故かついつい食うてしまう。なんでだろか

26日:少し二日酔いで起床。
チェックアウトのとき女オーナーが「ワタシハアンタノコトシラナカッタけど、夫があなたのことシッテタヨ」とのこと。インタビュの為にソンギョンビル行くと今日の通訳エバ(ソンギョン学校の研究生の女性)が渋滞で遅れるとのこと。待っておるときソンギョンがこれ飲む?と大き目のボトルに入った水を指さした。これは普通の水ではなく、木から取れた水でストローみたいなのを刺すのか知らんけど1滴づつポタポタ時間かけてボトリングするらしい。飲むと少し甘くておいしい水だった。エバも到着し、カメラで俺が絵描きする姿撮影しながらのインタビュ始まる。途中雑談でエバが「植民地時代に云々」というセリフが時々出てヒヤヒヤした。ソンギョンは先生と言うより芸術を志す仲間という意味でソンギョンと呼んで欲しいらしいがエバは「ソンナヨベマセンヨ~」とのこと。そりゃ根本さんを「タカシ」とは呼べんわな、呼べるかな、呼べそうだな。
最後になんか言え言われたので「私はベーコンのエピソードで、街で犬のクソをじっと見てたら”これが人生だ”と思うた、という話がとても好きです。」としめくくった。
昼飯は先日行きそびれたタクシー食堂へ3人で。豚、焼き魚、チゲ、の定食注文。ここで初めて「悪くない」ではなく「マシッソヨ!(美味い)」が飛び出した。食堂の前でソンギョンと抱擁して別れ、エバと大きいスーパーへおみやげ買いに行きトイレで2回うんこした。
空港鉄道のホームまで送ってもらい、あとは一人でギンポ空港へ。小銭は両替してもらえないのでいつも家に持って帰っておったが空港にあるコンビニで飴とか買えるじゃん、と今更ながら海外十数回の旅でやっと気づくとは。空港の手荷物検査&検問ゲート(?)は全部女ですごい愛想悪かった。ついに最後の最後まで反日!さすが。飛行機に乗ると俺の通路担当のスチュワデスが長澤まさみをもの凄く庶民的にしたような韓国人だった。落ちたら死ぬ率ほぼ100%の飛行機てのが大嫌いな私だが、このスチュワデスと一緒に死ねるならそれでもよか!思うた。またソリティアやってみたら1回目でクリアした。なんだこのバランスは。
つう訳で無事に帰国したばい。
ん~なんやかや書きましたが韓国はぜんぜん反日感情もなく、もっとエキセントリックな国民か思うてたがみんな優しくて良い人ばかりだったなあ。この場を借りて、通訳のボラ、エバ、生徒の皆さん、マルキド夫妻、そしてソンギョン先生ドモアリガット、お世話になりました!次の海外は10月スイスでヘドロメルヘンLIVEが待っておる。飛行地獄時間11時間x2。庶民的な長澤スチュワデス一緒に乗ってー

追記:そういえば私が使うておるブランド名「BADA」だが韓国語で「海」という意味らしいので妙な縁を感じた。元は「いちバダいすけ」から付けた名前で意味が無いつもりだったけんね。

2016年3月27日

ソウル帰り①


韓国ソウルにてアート絵本の作家&出版&美術学校などを運営しておるジョ・ソンギョン氏からFB経由で「私の学校でワークショップやらんかね。私の生徒に刺激を与えたい」とメルもらい、韓国興味あったし旅費出る言うので行くことに。
期間は23日~26日で、着いた日の午後から過去作品をプロジェクタで映しながらプレゼン自己紹介。24日ワークショップ始まり、25日生徒が描いた絵を見ながらアドバイス総評など、26日絵描きしながらインタビュー午後帰国、という無茶苦茶タイトなスケジュルであった。しかも出発は朝一番の飛行機なので4:30起きという地獄。これってもしかして…。

23日:成田7時過ぎに着くために我が家から逆算して4:30に起床。嫁&子供を起こさないようコソ泥のように家を出る。東京からソウルまではさすがに近く、ソリティアをやってる間に「あ」という間に到着、しかしソリティア10数回やったが一度も揃わなかった、嫌な予感。ソンギョンは忙しいので日本語分かる生徒が出口で俺の名前を書いた紙を持って待ってるという話だったのだが出口には俺の紙持ってる人はいなかった。15分ほど待ったが来ない。もしかして出口間違ってるのではないか思い近くにいた日本語喋ってる人に「出口ここだけですか?」訊くと「ココダケジャナイ4ツアルヨ」言われ他の出口を見に行った。が、それらしき人はおらなんだ。なんやかやで30分待っておるがどうなっておるのだろうか?は!も、もしかしてこれは…は、反日!それなら合点がいく、ソンギョンは早朝のチケットを取り俺をヘトヘトにさせて、迎えに行くといって放置するという、銭を使って反日遊びをする悪趣味な金持ちなのではないのか!きっとそうだ!とか思うておったら「市場大介様」と書いた紙を持った女性が小走りで近づいてきた。飛行機予定到着時間より30分ほど早く着いたのでこういうことになったようだった。うむ~コリアンエアもグルなのでは。迎えに来てくれたボラはニコニコ愛想の良い女性でそういう風に見えないけどまだまだ安心は出来ない。空港はインチョンというとこで、もう一つギンポ空港てのがあり、その両方を繋ぎソウル市内へ続く電車に乗ってソンギョンのいるホンデへ。電車から見える道路や建物からはそれほど日本との違いは感じられなかったが駅から外に出るとそこここがハングル文字で溢れており「むお~」という気分に。駅から10分ほどでソンギョンのギャラリーに到着。1Fがギャラリー、2F会議室、3F作業場、4階が研究室(?)といった全部がソンギョンの所有するこじんまりしたビルだった。すごいな。ソンギョンは小室等を短髪ににしたような風貌で穏やかそうな男。
ソウルには私の知り合いの音楽家マルギドが住んでおり、彼とは20年ほど前に東京で対バンを数回やっただけの仲だったが10年前にパキート関連でマルセイユのライブハウスで偶然の再会をし、今回は連絡を取っておいたのでギャラリで待っててくれた。彼の嫁は韓国人で日本語も分かるのでソンギョンとのメールやり取り手伝ってもろた。で、まずはマルキド夫妻と昼飯を食いに。まずは基本てことでチゲを注文。辛いの大丈夫ですか?辛いの大丈夫ですか?とマルキド夫妻に何度も言われ「ったく、ダ・イ・ジョウ・ブ!」てな気持ちで一口食うと「か、辛い!!」キムチは当然のように出て来てどこでも食い放題らしい。「チゲどうですか?」訊かれ「うんそうね、悪くない」このセリフがソウル滞在通して感じた感想であった。マルキドも「けっして、美味い!と言わない、悪くない、なんですよね~」と。
食堂の帰りにボロいスーパーがあったので入り100円マッコリ買う。安くてとても嬉しく、濁り酒を混ぜるためにぐるぐる回しながら歩きプレゼンの準備のためソンギョンビルに戻った。プレゼンは会議室で行うらしいので2階へ。階段やフロアは綺麗に掃除されておりすっきりしておる。PCに市場画のデータなど移しほぼ準備整のいソンギョンが席を外したのでさきほどのマッコリを飲むためもう一度振り回して混ぜフタを取ったらブワーと噴射した。床に零れ落ちたのを見てすぐにマルキドの嫁イッタはトイレからさささとペーパーを持って来て床をさささと拭いた。とても気の付く良い嫁だと思うた。マルキドがボンヤリしてる人だからちょうど良い。綺麗好きと思われるソンギョンにマッコリこぼしたの気付かれないかドキドキしたが大丈夫だった。プレゼンが始まる頃には50人ほどの生徒が集まった。9割は20~30代の女性。最新作をいくつか映し、市場歴史を語った。ちっとも受けない地獄の時代、製本屋のばばあに言われた「あなたの絵気持ち悪いからほんとは印刷したくないのよね~」の話、美杖エズミとの出会い、仕事辞めて美人画家宣言、初パリ&マルセイユへ、絵以外の創作(写真、動画、音楽)など、若い女子が多いのもあって要所要所で笑いが起きて楽しく進行した。俺は芸人気質なのか何なのか笑いが起きないとこういうライブは乗って来ないので、とても良かったです。でも少し変だったのは俺がここにいるのに俺自体にはあまり興味を示してないのは何で?思うたが、あ、そうか、あくまでソンギョンが市場に興味もってるだけで生徒は俺の事が好きなわけじゃないのを忘れてた(TT)。で、無事終了し、一度ホテルへ荷物置きに行く。ホテルの女オーナーが日本語出来るので助かった。部屋に通され「う、うぐっ!」

全然いいんだけど、はっ、も、もしかしてやっぱ、反日!
夕飯はソンギョン、ボラ、マルキド夫妻、生徒数人でサムギョプサル食い行った。メッチュ(ビール)飲みながらの肉はやっぱええね。だが何故か分からんが「う、美味い!」て感じではなく「悪くない」てのが一番気持ちにあっておる。

サムギョプサル食い終わり、一緒に来てたウサギの被り物をしたジャックというアーチストに誘われマルキド夫妻と共にレトロな韓国ロックバーへ。ロックバーのスタッフ女子がウサギの被り物を被る真似してはしゃいで可愛かったので写真撮ろう思い近くにいたイケメンの店員と並んでもらたら直立不動で真顔になってた、仲悪いのか?突き出しのアラレの横にビニールに入った四角いものがあったので見ると韓国のりだった。キムチもそうだが、突き出し韓国は言えばおかわり自由らしい。いいなあこのシステム、日本でも導入してほしい。イッタの車でホテルへ戻る。ドアを開けてキティのカーテンを見ながらマッコリの残りを飲んで1日目終了。
つづく